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看護連盟ニュース

2012年1月13日医療保護入院は維持し、保護者同意制度を見直す方向


1月11日、厚生労働省で「第24回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」の会議が開かれ、医療保護入院制度の今後について議論された。医療保護入院は、自傷他害のおそれはないが、任意入院を行う状態にない精神障害者に対し、本人の同意がなくても精神保健指定医の診察および保護者の同意があれば入院させられる制度。同検討チームの下部組織「『保護者制度・入院制度の検討』に係る作業チーム」がまとめた報告をもとに、医療保護入院に至る前の対応や、入院中・退院時・退院後の対応、医療費負担のあり方等について検討した。

会議の冒頭、ピアスピーカーとして出席した小杉己江子氏が、友人の精神障害者のケースについて語った。「友人は精神疾患で離婚し、アパートで一人暮らし。症状が悪くなった時、リストカットをし、アパートがごみだらけになるなどで入院が必要となった。しかし、親族は関わりたくないとして入院手続きも拒否した。専門家が寄り添う生活の場が必要だ。地域によっては、精神障害者向けのグループホームがあるというが、私は友人を手助けするなかでその必要性を感じた。居場所と医療がつながれば、病気を持ちながらも社会に出て行けるはずだ」

同じくピアスピーカーの山田諒平氏は、自身が2度の医療保護入院をした経験から「医療保護入院はさまざまな権利を剥奪する装置であることを、体験者として感じる」とし、今後の制度のあり方について述べた。「大切なのは孤立を防ぐこと。精神障害者の家族が地域から孤立したり、個人が家族から孤立してしまうことで起きる問題はかなり大きい。患者の家族に負担を押し付けるのではなく、地域に分散・共有する必要ある。自分の場合、『話し相手』がいれば、確実に2回目の入院は防ぐことができたと思う」

両氏の話を踏まえたうえで、出席した構成員から活発な意見が出された。

小川忍構成員(日本看護協会常任理事)は「原点は当事者の気持ちを政策に反映すること」としたうえで「家族(保護者)の同意が前提の仕組みを見直し、社会全体で支えるように改める必要がある。入院が長期になるケースでは、主治医が代わったり、病院を移って環境が変わると良くなることもある。長期になる前にセカンドオピニオンをとるなどして、治療の適切さを現状より短いスパンで考えては」と提案した。

保護者同意については、野村忠良構成員(東京都精神障害者家族会連合会会長)からも疑問が呈された。「保護者の同意は、当事者の利益を守る能力を持たないケースもあるため、行政が関わるべきだ。現在、家族がいない人に行われている市長同意を広げればいい。アウトリーチのチームに市の職員も参加し、市長の代理で入院判断をできるようにならないか」

ほかの構成員の意見も、医療保護入院は維持し、保護者同意制度を見直す方向で一致しており、家族支援や入院期間のあり方等が検討課題となった。

なお、精神障害者の医療費については、公費負担とする考え方も浮上しているが、長野敏宏構成員(NPO法人ハートinハートなんぐん市場理事)から「通常通りでやっていくべきだ。措置入院では、経済措置が行われていたこともあり、本人が入院費を負担しない弊害もある。国民皆保険や生活保護制度を充実させて、特別経済措置は避けるべき」との意見が出された。

今後は、今回の検討をもとに作業チームでさらに議論を深める予定。

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