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2011年8月17日モンスターペイシェント


和製英語。医療現場で、医療従事者に対し、理不尽で自己中心的な要求や、暴言、暴力を繰り返す患者、あるいはその家族。学校現場で見られる「モンスターペアレント」から派生して生まれた言葉と言われる。

<関連のオススメ書籍>

医療従事者のための『モンスターペイシェント対策ハンドブック』:滝川稚也著/JA徳島厚生連 阿南共栄病院 教育委員会 編(発行/メタ・ブレーン 定価/1000円+税)

なんとも実践的で読みやすい、患者トラブル対策マニュアルが誕生した。本書は、徳島県の阿南共栄病院(三宮健治院長)の院内暴力対応マニュアル改訂版を元に、コミカルなイラスト付きで制作されている。制作の発端となったのは、2008年の院内トラブルだ。時間外救急外来で診察中の医師が患者に突然殴られ、その医師は精神的ショックにより休職を余儀なくされた。当時すでに院内暴力対策マニュアルはあったものの、まったく役立たなかったという。

この事件を契機に、同院では専門の委員会を設置。医療スタッフからのヒアリングや、地元警察からアドバイスを受け、モンスターペイシェント(MP)を想定したロールプレイの研修を重ねて、新しい院内暴力対応マニュアルを作成した。

ポイントは、簡略化と体系化である。旧来のマニュアルでは、トラブル発生時に現場の医療スタッフ自身が複数にわたるチェック項目から患者(MP)の状況を確認し、110番通報の必要性を判断する方式だった。規定項目が長文で、咄嗟の対応が求められる現場の状況に合っていなかった。一方、改訂版では、トラブル発生時はすみやかに課長あるいは次長(時間外は警備員)に連絡し、彼らが110番通報の判断をするように変更された。

簡略化・体系化された対応策は、現場で起こる個別のトラブルにも対応している。本書では、MPの類型を「職業的なMP」「メンタルヘルス的な問題を抱えた患者」「ごく普通の患者」の3つにわけ、それぞれの具体的な対応策を紹介。典型的な事例に基づくケーススタディには「認知症が原因で暴れる」「退院後、頻繁にかかってくる電話」「担当スタッフを指名、治療にも従わない」など、全国の病院が頭を抱えているであろう事例への対応策がまとめられている。しかも、いずれの対応策も、MPとラベリングして終わるのではなく、モンスター化の原因を特定して再発防止を図る視点が貫かれている。

本書を担当した看護部長の篠原静氏は、まえがきで「医療従事者にとってMPも治療を必要とする患者さん」としている。また、産婦人科部長の滝川稚也氏は、「組織で対応して個人を守る」を主眼にしたと記している。組織による対応というと保身と捉えられがちだが、最前線のスタッフの安全を守ることで、スタッフは安心して医療サービスを提供でき、結果として患者は質のよい医療サービスを受けられる。

医療者でなければ絶対に作ることができない、現場の努力が感じさせられる一冊。

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